演劇デザインギルド

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設立趣意書

組合設立の目的

演劇ワークショップ、そして進行役とは…どんなことをするのか?
 私たちは、演劇ワークショップの進行役(ファシリテーター)を主たる仕事とする技術者の集まりです。 演劇ワークショップの進行役は2 3人でチームを組み、人々が演劇をつくる手助けをします。人々は自分が何をやりたいのか、他の人が何をしたいのかそれらに注意を払い、からだを使ったゲームをしたり取材小旅行をしたり即興でシーンを作ったりしながら演劇を作っていきます。ですから一般的に言われている作家や演出家や俳優という固定した役割を必要としていません。演劇ワークショップは、台本やテキストが最初にあるわけではなく、最初にあるのは参加者一人一人のそして主催者の希望です。進行役の私たちは、その場に行動メニューを提供し、人々の希望に随伴して考えたり作業を進め、ひとつの作業成果として演劇が生まれます。  私たちは、このような演劇ワークショップを1980年に日本で始め、今日まで様々な人々とワークショップを行い演劇を作ってきました。

演劇ワークショップの社会的な効用が認められ期待が増えてきています
 いままで人々は講習会や説明会などでは受け取るだけの存在で満足させられてきました。しかし近年社会問題の解決には人々が力を合わせ、他者を真に理解することが求められてきています。ワークショップでは意思や決定は人々に確認され、楽しく創造的に形作られていきます。ここに「新しい公共」概念とも重なる集団的な運営作法の学習の場があります。近年の例をあげれば、障害を持つ人たちや被害・災害にあった子供たちの心のケア、あるいは地域におけるからだを使った対社会的なコミュニケーションの向上といった点における演劇ワークショップの果たす役割が益々重要になってきています。  私たちの今年度の活動の中で「水俣病公式確認50年事業実行委員会」や「国際交流基金在インドネシア駐在事務所」から演劇ワークショップを引受ける予定がありますが、こうしたことも演劇ワークショップの効果が大変期待されているからです。

設立の目的と組織形態 
 この十数年間、私たちは任意組織で活動してきましたが、著作権処理や政府組織・自治体・NPOとの業務委託など対外的信用力向上のため法人化が必要不可欠となってきました。また、私たちは演劇活動家、俳優、演出家など個人技術者の集団であり、お互いに平等な関係により組織は成り立っています。
 もし私たち技術者である「進行役」の組織が、一人の意志で運営されていたとしたらワークショップの集団運営の作法と自己矛盾もはなはだしいことになります。わたしたちは法人の意思決定や事業参画のスタイルが、私たちの組織の実体と最も合致したものとして「企業組合」を選択しました。


はじまり 1985年 劇団黒色テントの「ワークショップ部局」は、神奈川県横浜市瀬谷区の養護学校高等 部の青年たちや地元の大人、そして小学生たちが集まって行う「遊ぼう会」ワークショップの進 行役を引受けた。以来8年間ハンディキャップを持つ人だけでなく、様々な人が参加して作り上 げる「遊ぼう会」ワークショップを行った。その時の進行役の大半は成沢富雄・花崎攝が行った。
その後、劇団黒テントのかかわる様々なワークショップ・シーンに、成沢と花崎は多くかかわっ ている。

私達が携わった主なワークショップ

1989年
宮城県本吉郡唐桑町・唐桑臨海劇場実行委員会主催 「唐桑臨海劇場」
(劇団黒テントの事業)

遠洋漁業の漁師たちの町。地元に残る青年たちがはじめた地域資源の発見の旅。その一つの成果 として、使われていない鰹節工場を夏の3日間だけ劇場にしてしまう「唐桑臨海劇場」がたちあ がった。青年たちはそこで上演する出し物を作るべく町ぐるみで町の物語を発見し演劇化した。 進行役(成沢・横田桂子・長谷透・吉田重幸・山元清多・他)

以降、黒テント・ワークショップ部局は機能休止し、花崎・成沢は、市橋秀夫・小島希里らと「演劇ワークショップ・ネットワーク」を結成。

1997年
カナダ・トロントでの、被抑圧者の演劇・国際会議参加

A・ボアールが提唱する「被抑圧者の演劇」の技法と情報の交換に、小作品「東京生活」を持っ て参加(成沢・花崎・黄愛明・高山リサ)

1997年 
東京都文京区・アジア文化会館主催 多文化実験工房

アジアからの留学生を中心に学生一般人も公募参加して演劇を作り公演した。その過程の中で、 留学生の感じている差別・困難を元にした演劇「東京 新世界」を作品化し、三百人劇場で2年 連続上演。 進行役 黄・花崎・成沢

以降は、演劇ワークショップ・ネットワークから「演劇デザインギルド」に組織変更しながら実施

1998年 
世田谷パブリックシアター主催 「地域の物語」ワークショップ

公共劇場(パブリックシアター)の機能として、非専門家である一般の人々・赤ん坊や小学生か ら高齢者までが公共劇場に来館し演劇をつくることが必要だという考えから、開始されたワーク ショップ。区民に限らず誰でも参加でき心豊かな楽しみを共有するプログラムを実施、以来毎年 3月に公開発表を行っている。今年(2006年3月)で8回目を迎えた。

進行役 花崎・成沢・すずきこーた 福原忠彦 開発彩子

1999年4月1日

地域の物語ワークショップの進行役を中心として「演劇デザイン・ギルド」結成

2006年

現在・法人化手続きを開始、9月に法人格取得

guild お問い合わせ:info@edg.or.jp までメールにてお願いいたします

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