私立女子中高一貫校 中学1年生(初めてのクラスにて)

私立女子中高一貫校 中学1年生(入学式直後、及び5月下旬)
2時限×1日(4クラス)、及び、4時限×1日(演劇デザインギルドのメンバーと共に、違う場所で4クラス同時並行)

4月
1時間目
まだよく知らないクラスメートのことを知るためのゲーム
からだを使ったゲーム
思わず笑ってしまうようなゲーム
2時間目
身体を使って物や場所や人を表現するゲーム
そこから昔話の1場面を、7人程度のグループに分かれて協力してつくる

 5月
1時間目
4月にやったゲームなどの思いだし
2時間目
自分の小さい頃(未就学~小学校低学年)の遊んだ場所の絵を描く
7人程度のグループに分かれ、誰か一人の絵(エピソード)を選んで演劇にする
3時間目
演劇の発表
2グループが合体して(つまり1グループ約14人)一つの物語にして演劇にする
4時間目
2クラス合同で発表会

 

こーたのふりかえり

4月の活動について、「小学校から上がってくる生徒と、中学から受験して入ってくる生徒の間に溝ができてしまうんです。在校生も受け入れたくないわけではなく、むしろ仲間になりたいと思っているのだけれど、どうやってきっかけを作れば良いかわからないらしい」このような先生の言葉から、入学式直後に活動をすることにした。極端な話「仲良くなれれば何をやっても良い」ということであった。それ以上のことが演劇に出来ると思っているが、短い時間で互いを知るのに役立てるのも演劇の一つの力であるので、私は生徒と一緒に楽しむことにした。

確かに緊張しているし、「3人組になって!」と声をかけると、なかなか進んでグループになれない生徒もいた。しかし、小難しいことを考えるのではなく、楽しむだけで良いんだ、と理解すると、生徒たちはだんだん解れて言った。2時間目の終わりのふりかえりでは「仲良くなれるか心配だったけど、友だちがたくさんできて良かった」と多くの生徒が言った。互いを知るとは、好きなものは何かとか、勉強ができるかとか、家族構成はとか、そういったデータを集めることもあるが、雰囲気を感じとる、雰囲気を感じあうということが知ることなのだ。生徒たちはそのお互いの「感じ」を受け止めあい、急速に打ち解けていった。

5月にも「続きの活動をやりたい、総合学習などでグループ作業をすることもあるので、その下地をつくりたい」という先生の意向から、実施が決定した。ただ、1日しか日程があけられず、かつ4クラス同時に(別の活動場所で)やって欲しいという先生の希望から、演劇デザインギルドの福原忠彦、開発彩子、中村麻美の3名にも1クラスずつ受け持ってもらうことにした。この3人は私ほど学校でのワークショップを日常的に行っているわけではないが、ワークショップや演劇活動で大切にしたいこと、大事だと思っていることを共有できる仲間だと思うし、私より若いので生徒たちとも打ち解けるだろうと思い、お願いした。

この学校でも、他の学校と同様、教室での授業の他に、社会との関わりを学習する時間がある。どちらかといえば「良き母になるため」という感じの強い学校であるが、それだけでは現在の社会にマッチしていないと、近年、少しずつだが教育目標にも変化があるようだ。先生も「中高一貫ですから、1年単位でも生徒たちを見ていきますが、6年通して成長することが目標です。社会の中の自分という立場を理解できるように、将来社会人として社会にしっかりと関わっていけるような人間をつくっていきたいんです」とおっしゃっていて、その始めの活動として、私たちにお願いしてきたというわけである。

ゆくゆくは外部の人にお話を聞く機会もあるが、今回は、自分の話を他者にする、また、グループ内ではあるが、他者の話を受け止め、それを他の人に伝える、ということを目標に置いた。先生からは「偉人の話を演劇にするのはどうでしょう?」という話もあったが、誰を選ぶかという問題があったのと、歴史上の人物だと身近な問題として捉えられない可能性があったので、多くはない人生経験の中から、幼少の頃の遊び場の絵を描いてもらった。

絵を描くだけだが、その中にはいろんなエピソードが詰まっている。また話している間に様々なことを思いだしていく。そんな思い出から演劇を作ることは楽しい。自分のことでなくても、相手を知ることになるし、また2グループが協力して、本来出会うはずのないエピソードが繋がることも面白い。話だけではなく、演劇をつくる過程で、表現することを互いに手伝うため、どんどんダイナミックな表現になっていく。そのダイナミックさも、生徒たちは楽しんでいた。

2013年度・学校での活動のふりかえり

毎年やろうやろうと思っていて出来ていないことに、私の学校での活動報告をweb上でやる、というものがあります。
今年(今年度)は一念発起して、書きはじめてみました。カレンダー通りに書いていませんが、抜粋しつつもなるべく多くの事例を紹介したいと考えています。学校名等は仮名にさせて頂いていますが、私の活動が学校のHP等に紹介してある場合は、学校名とリンクを張らせて頂きます。ご都合が悪い場合は、関係者の方はご連絡下さい。

現在まででまとめてあるもの
私立女子中高一貫校 中学1年生(初めてのクラスにて)
私立海城学園 中学2年生(人生の先輩に話を聞いて演劇に)
世田谷区立松丘小学校 1年生(絵本を演劇に)
世田谷区立小学校 1年生(アサガオの成長の演劇)
世田谷区立小学校 4年生(歌からオリジナルの物語をつくる)
不登校の子どもたちが通う学校にて

です。

学校での活動なので、期間は2013年4月〜2014年3月までです。

※この書き込みを、しばらくページトップにしておきます

地図づくりと演劇

今日は小学校で、1年生の子どもたちとオリジナルの地図を作り、その地図を演劇にするという活動をした。自分の忘備録という意味でも、ここにメモしておこうと思う。

近年多くの小学校に行っているが、2学期2日間(4時限)と3学期2日間(4時限)の合計8時限分も活動できることが少ないので、僕たち(世田谷パブリックシアター)にとっても、良い経験になったと思う。学芸会・学習発表会の活動をのぞけば、1年間のうちにそんなに僕たちの活動に時間を割くわけにはいかない。多くの学校では1日(2時限)である。最近は僕たちの活動が認知されてきたこともあり、2日間(4時限)や3日間(6時限)ということもあるが、そこまでがほとんどである。

毎年通っている学校であれば、1年間の授業時間が少なくても、充実した活動はできるが、今回のように「純粋に自分たちの考えた世界(物語)で遊ぶ」という活動ができないというのが正直なところである。絵本を演劇にすることはある。教科書の詩や俳句を身体で表現することもある。群読もある。生活科の授業で、例えば「アサガオが、種から芽が出て、ツルが伸びて、つぼみになって、花が咲いて、枯れて、また種ができる」ということを、からだで表現することはとても意味のあることだ。学習すること、表現すること、グループワーク、様々なことがこの活動には含まれてくる。

が、自分たちが0から考えた空想の世界・物語の世界で遊ぶ、という行為を楽しむことがなかなかできない。もちろん学校でやらなくても良いという話もあるかと思うが、今回は先生が「子どもたちは、現実と空想の世界を自由に行き来できるんです。そのことをやりたいかな。他のことは他の授業でもできるんですが、子どもたちと空想の世界で遊びたいんです」という要望があったので、このような活動をするに至った。

今日は2クラス(2時限ずつ)活動したが、対照的だったためにメモを残そうと思ったのだ。

どちらのクラスも、前回オリジナルの地図を作った。
4〜5人のグループを組んでもらい、グループに1枚模造紙を渡した。模造紙のに一人寝ころんでもらい、他の人が寝ころんだ人の縁取りをする。そしてでき上がった縁取ったものを「島」に見立て、そこに折り紙やモール、セロハン、クレヨン、などなど、様々なものを使って、オリジナルの地図を作ったのだ。

地図の作業は楽しい。それだけで完結しても良いのだが、それを身体でやってもらった。つまり演劇にしてもらったのだ。
スタート、A地点、B地点、ゴール、と4つの場所を決めてもらう。スタートからそこA、Bを通り一人が旅(散歩、買い物、通勤、通学、etc…)する。途中に出てくる物(建物、生きもの、お化け、穴、etc…)を他のメンバーがやるという枠組みだ。

1つ目のクラスは、かなり劇仕立てになっていた。というか、しっかりと見ているクラスメートを意識して発表をしていた。
2つ目のクラスは、見ているクラスメートはそっちのけで、自分たちの作った世界にのめり込んでいた。

正直なことを言うと、1つめのクラスの方が、見ている分には楽しかった。おそらく、担任の先生、保護者の方々、クラスメートも楽しんでいたと思う。
が、2つ目のクラス、つまり自分たちの世界にのめり込んで、観ている人をそっちのけにしている姿を見ていて、「ああ、これもありだな。これも必要だな」なんて思ってしまった。

僕たちは演劇をやっているから、どうしても欲張ってしまうというか、演劇として「発表する人、観ている人」を意識してつくっていこうとしてしまう。それはとても大切な要素だと思うし、それを意識するからこそ演劇として成り立つわけだし、演劇している人・観ている人両者が楽しめるのだとは思う。しかし今回「現実と空想の世界を自由に行き来する子どもたち」を、演劇をつくるという活動を通して目撃することが出来、先生の目標でもあったわけで、そういう意味で「ありだな」と思ったわけである。いや「どちらも大切なんだな」と思ったのである。特に小学校1年生の彼らにとっては。

先生は、いわゆる学習することに対して演劇的手法を使うことの効果も認識されていると思う。しかし、クラスづくりというか、子どもたちの成長の過程で今回のような活動が必要なんだと思ったのだと思う。それは、もしかしたら僕たちは子どもの頃には学校以外の場所で経験していたことかもしれない。しかし「子どもたちに必要なこと」を先生が感じ取り、私たちと活動することを選択してくれたわけである。

このような遊びは学校ではなかなか出来ない。時間もないし、何かの成果が見えるわけでもない。
先日、埼玉大学の岩川直樹さんと話す機会があったのだが、その中で岩川さんは「『教育』がいつの間にか、何かが出来る様になること、何か力を身に付けさせることの意味になってしまった。A君がA’君になりました、またはA君がB君になれました、という視点でしか語られなくなってしまった。本来『教育』は目の前の応対の連続であるべきだ。子どもに何が必要か聞いてもいないのに(少しはいましたが)『コミュニケーション力をつけてあげましょう』と押し付けているのではないか」という話を聞いた(このような言葉で言ったのではないですが、意味としてはそんなニュアンス)。

岩川さんの話を聞いた後だからこそ、このような遊び(活動)をして「ありだな」「必要なんだな」と思えたのかもしれない。というより、漠然と思っていたこと、感じていたことをしっかりと言葉にしてもらったと言った方が良いのかもしれない。(岩川さんにはいつもモヤモヤしたものをハッキリとさせられている気がします。本当に素晴らしい方です)

とにかくこれからも「演劇をやったらこんなことが出来るようになります」とか「演劇をやればこんな力がつきます」みたいなことを言わずに、でもその演劇の力を信じながら、子どもと一緒に活動を続けたいと思う。

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あけましておめでとうございます

遅ればせながら、皆様、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

私事ですが、子どもが4月から小学生になります。
ランドセルや机を昨年から用意していたとはいえ、年が明けると「いよいよだなぁ」という感じがします。

感慨というかそういったものはあまりないのですが、ただただ「早いなぁ」という気がします。

いつの日か自分の子どもの教室に、親として、またゲストティーチャーとして行くことがあるのでしょうか?
楽しみなような、怖いような…。

そんな2014年の始まりです。旧年同様、本年もよろしくお願いいたします。

※写真は、子どもの作った馬と鏡餅と、文化を伝承すべく(?)頑張って(一部)作ったお節です。

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世田谷で暮らす 聞き書きを読む発表会

今度の日曜日、以下のような感じで発表会をやります。お時間ある方は遊びにきて下さい。

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「世田谷で暮らす 聞き書きを読む発表会」

日時:2013.12.8(日) 15時〜(1時間程度を予定しています)
場所:世田谷パブリックシアター稽古場
※入場無料ですが、事前に劇場の方へお問い合わせ下さい。
お問い合わせ先:このリンクの下の方にあります劇場の電話番号へ
「世田谷で暮らすの発表会に行きたい」という旨をお知らせください
または、私にメールを頂くのでも構いません

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このワークショップでは、参加者同士が「世田谷で暮らすこと」「移り住むこと」入口に話を聞きあいながら、聞き書きという文章にまとめました。
文章のまとめとして冊子をつくる予定ですが、その前に書いた文章を「声にのせる」ことを試みようと思います。

大きな発表ではありませんが、世田谷に暮らす人々の小さな、そして豊かな物語を、参加者の声にのせて味わおうと思います。