workshop

平和について考えるワークショップ

この夏もいくつかのワークショップを進行します。
その中のひとつに「平和について考えるワークショップ」を考えています。
これは、全劇研(全国演劇教育研究集会_主催:日本演劇教育連盟)の中のひとつの講座です。
全劇研はこちら / 日本演劇教育連盟はこちら

チラシや日本演劇教育連盟のHPでは、何を考えているのかが伝わりにくいと思ったので、興味ある方に届いてほしい、一緒に考える仲間を増やしたいという気持ちを、ここでちょっと説明させて頂きます。

ちょっと長いですが、最後までお付き合い頂ければと思います。

私の担当する講座の正式のタイトルは「世界のことと自分(たち)を演劇でつなげる」と言います。
演劇経験は不問です!どなたでも、本当にどなたでもご参加頂けます!演技力を見る場ではありません!

ちょっと分かりにくいタイトルなんですけど、世界で起こっている紛争のことを考えたいと思います。
演劇は楽しいものだと思うのですが、楽しすぎてしまうのがどうも…、と思うこともあります。
例えば、授業で「ごんぎつね」とか「スーホの白い馬」なんかを演劇にする時、内容を理解して、演劇にしようと試みますが、時々「演じていること」が楽しくなって、真面目に演劇づくりに取り組んでいる子どもでも、見られている事の高揚感というか、反応してもらえる(多くの場合は笑ってもらえる)ことをやってしまうことがあります。
これは、小学生のみならず、中学生でも、大人でも、意識しないでハマってしまった場面を何度も見てきました。

小難しいことを考えようとしているわけではないし、眉間にしわを寄せて演劇をつくる必要はありません。
ただ、演劇を使って何かを考える時に、特に学校現場で焦点があたりがちな「楽しく表現する」「コミュニケーションを考える」「機転を利かせてみよう」「仲間と相談することを学ぼう」ということではないことの可能性を探りたいと思います(やろうとしていることはシンプルなんですけが…)。

また、演劇を使うことを、一人ひとり個別に考えていくのではなく、集団の中で自分がどのように考えるのか、グループで活動するからこそ見えてくることなども考えられたらと思います。

もちろん平和についても考えたいです。世界各地で起こっている紛争を、どうやったら自分のこととして捉えられるのか、どうやったら自分たちのこととして捉えられるのか。対岸の火事ではなく、身近に起こった時にどうするのか?いや、世界で起こっていることは、既に自分自身にかなり関係しているのではないか?

「なってみる」というのは、演劇の持つ大きな力だと思います。でも「ならなく」ても、その言葉を発してみるだけでも、その動きを身体でトレースしてみるだけでも、演劇には力があると思えるはずです。そんなことを一緒に体験できたらと思っています。

先日、中学生と一緒に、大人に話を聞いて、それを演劇にするという授業を行いました。その発表会の時に言ったのですが、というか気づいたのですが、Chat-GPTなどに代表されるAIは、例えば、何かの文章を要約することは得意だと思います。でも、それを受取るのは人間です。要約しただけで終わるわけではありません。
それぞれの人が、自分の身体に落とし込む作業(演劇)をすることで、感覚的にも理解できるし、違う受取り方をするのが人間で、かつ、受取ったものを、相手がどう感じるかを想像しながら返していく作業(これも演劇)をするから、人間は人間を理解でいるのだなぁと思います(だから好き嫌いも生まれるわけですが)。

長くなってしまいました。結局ちゃんと説明になっていないような気もしますが、夏にこーたと何かやってみたいと思う方、久しぶりの夏の対面ワークショップに出ようと思う方、お時間ある方のご参加下、お待ちしております。

世界のことと自分(たち)を演劇でつなげる
日時:2023年8月3日(木)17:30〜20:30
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟
(小田急線参宮橋駅下車徒歩7分)
参加費:演教連会員2,500円、高校生・大学生2,000円、一般3,500円
講師:すずきこーた

お申込:こちらの申し込みフォームからお申し込み下さい。
※フォームはページが分かれていて分かりにくいですが、フォームの各ページの下にある「次へ」を
クリックして、全部の項目をご記入下さい
※申し込んだ後に、詳細が送られてきます。参加費の納入をもって、正式受付けとなります

 

【おまけ】
8/5(土)には、同じ全劇研で、 「Talk X Talk」というものにも出ます。
子どもの人権について語るものですが、私が何か語るのではなく、私はファシリテーター(司会)として、様々な方のご意見をうかがう役目です。
こちらもよろしければご参加下さい。